2023年4月6日(木)医薬バイオ特許研究班 「siRNA・アプタマーをはじめとする核酸医薬に関する一考察」
日時:2023年4月6日(木) pm18:30-20:00
zoomミーティング
テーマ: 「siRNA・アプタマーをはじめとする核酸医薬に関する一考察」
講師: 中山知的財産事務所 中山 ゆみ 先生
概要(講師より):
低分子化合物や抗体が主流である医薬分野において、新たな有効成分として核酸医薬が注目されています。
核酸医薬の1つであるsiRNAについては、2018年、Alnylam社のsiRNAが世界で初めて米国で承認されました。実用面では承認から約5年の新たな分野ですが、2023年の現時点において、いわゆる配列依存性のRNA干渉を利用する二本鎖RNA(siRNA)の基本特許はすでに出願日から20年を経過しており、一般的な技術となっています。
また、抗体のようにターゲットへ特異的に結合するアプタマーは、siRNAと同様にヌクレオチドを構成単位とする核酸分子です。しかし、siRNAのように配列依存性を利用するのではなく、ターゲットに結合するための立体構造が重要になる点で、大きく異なる技術といえます。
そこで、まず、siRNAを例に、RNA干渉を利用する核酸分子の特許の流れ、現時点での技術常識から考えられる進歩性や記載要件について考察し、また、同じ核酸分子であってもsiRNAとは技術のポイントが異なるアプタマーの場合、特許性の判断にどのような違いが生じるのかについて考察します。
懇親会:
講義後、講師を交えた有志によるオンライン懇親会を30分ほど予定しております。
(中西博行 記)