会合案内Meeting information

2024年5月29日(水)東京地区知財研究班会合

2024年5月29日(水)東京地区知財研究班5月会合
日時:2024年5月29日(水)18:30~20:30
場所:前川知的財産事務所会議室(日比谷公園内市政会館5階)+オンライン(Zoom)
題目:「米国特許クレームにおける不定冠詞「a/an」に関する解釈について(「1のみ」か「1または複数」か)」および 「請求項の補正なしでの自明性拒絶に対する反論」
講師:土居 史明 会員(米国特許弁護士 Myers Wolin, LLC)
概要:
 米国の特許クレームは次のように記載されます。
   A pet owner comprising:
   a dog that rolls over and fetches sticks; and
   a cat that takes naps.
 このようなクレームでは、ペットの飼い主は、寝返りを打ったり、棒を取ってくる「一匹」の犬を飼っていなければならない、と解釈されるのでしょうか?飼い主が「二匹」の犬を飼っており、一方の犬が寝返りを打ち、他方の犬が棒を取ってくるような状況は、このクレームに含まれるのでしょうか?
 米国の特許クレームでは、日本語には存在しない不定冠詞(a/an)が用いられます。そして、不定冠詞に関して、クレームにおける用語の解釈について争われることがあります。今回は、米国の裁判所にてクレームにおける不定冠詞(a/an)が「1のみ」と解釈された事例と、「1または複数」と解釈された事例をご紹介します。また昨年2023年4月に判示されたSalazar v. AT&T Mobility LLC判決についてもお話します。これらの事例をふまえて、クレームおよび明細書を記載する際のTipsをご紹介します。
 また、「請求項の補正なしでの自明性拒絶に対する反論」とのテーマで、米国オフィスアクションへの応答時に請求項の補正をしないことのメリット、および、MPEPや判例に基づく自明性拒絶に対する反論方法についてご紹介します。
懇親会:
 会場で参加される方向けに、研究発表会の後に、懇親会を行います。併せてご参加ください。
(佃 誠玄 記)